コンピテンシーを活用するには

業務改善
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所長
所長

「パフォーマンス向上にはコンピテンシーの向上が重要です!」と、

以前の記事で紹介をしていますが、

”コンピテンシーって何?”

”コンピテンシーの向上ってどういうこと?”

というところ、今回は少し掘り下げて説明してみます。

“コンピテンシー”とは?

コンピテンシーとは、その職場や職務、役職などの区分における人材の中で、特に高い成果をもたらす人が共通して持っている行動特性のことを言います。

また、場合によっては、上層が求める一般的な行動特性や、一般的な広い意味合いでの特性も”コンピテンシー”という言葉に置き換えられ、取り扱う場合もありますので、そのあたりは前後の内容で分けると良いと思います。

例えば、営業成績がトップクラスの方々に共通する特性を調べてみたところ

  • 打ち合わせの前日までには資料を事前に渡し、議題の共有などの調整をしている
  • 打ち合わせ後には翌日までに議事録を発行して誤解の無いように対応をしている
  • 上記の展開の際には、必ず上司をCCに入れて報連相ができている

このような行動特性が抽出できた。

と、いうような感じです。

“コンピテンシー”を向上させるには

抽出したコンピテンシーの活用

上述のように、トップクラスの成果を出す人の特性を他の人も真似することができれば、全体的な成果を上げることにつながることは、容易にイメージができるかと思います。

これが、コンピテンシーの向上によるパフォーマンス向上の要点です。

具体的には

教育訓練の利用

OJTやOff-JT問わず、トップクラスが持つコンピテンシーを教えることが大切ですので、そのトップクラスの社員とペアを組ませて、一緒に仕事をさせることでコンピテンシーを学ばせる方法や、外部教育を活用して、基礎知識を学ばせることなどがあります。

例えば、ここでのOJTの代表的な例では、 権限委譲すると合わせて、その職務に必要なコンピテンシーを教えるということがあります。

権限委譲により、「職務充実(job enrichment)」「職務拡大(job enlargement)」が起きますが、これは人材育成のポイントでもあり、モチベーション向上のポイントにもつながります。

評価基準に設定する

コンピテンシーをグループ内でまだ保有していない人たちへと共有するために、監督者がこのコンピテンシーを重要視していることを伝えることも重要です。

このコンピテンシーを考課基準とするなどの評価基準とし、広く認知させることで、そのコンピテンシーが重要なものであることを分からせ、そこへの注力を促すことで向上を図ります。

その他、部内表彰を行うことや、そのコンピテンシーの重要性についてのプレゼンをさせるなどの方法もコンピテンシーに対する認識を共有化する上では有効です。

“コンピテンシー”向上の活動における注意点

ただコンピテンシーを伝えるだけでなく、”重要な特性であること”を理解してもらうこと

そのため、KPIに落とし込んで評価をするなど、全体目標として管理をすることで、全体での底上げにつながるような活動とすることができるようになります。

コンピテンシーを身に付けようとしている部下への接し方

コンピテンシーを身に付けるために”努力する部下の様子をただ監視する”ようなネガティブな発想ではなく、”どのようにすれば良いか、アドバイスやサポートをする”というようなポジティブな発想で対応することが必要です。

コンピテンシーは、行動特性と訳されますが、技術や知識という部分も含めた広い概念だと思えば理解しやすいかと思います。

ですから、”大事だからやってみろ”と言うだけではなく、きちんと監督者や上司から教育するという考え方で取り組むことが、結果的に大きな効果となって出てきます。

まとめ

いかがでしょう?

“コンピテンシー”や、”コンピテンシー評価”という言葉は聞いたことがあるという方も、それが特性であることは知っているという方も多いのですが、それをどう活かすかまで考えている方は少ない印象です。

抽出した特性は、評価基準とするなどして周知し、チームメンバーに特性の方向性に合った努力と研鑽を促すとともに、OJTやOff-JTでの教育制度を整えることで無駄なく効果を上げられます。また、それだけでなくチームメンバーにとってみても、進むべき方向性が明確になりやすいため意欲向上しますし、評価基準が明確になりやすいため考課等の評価への理解も得られやすくなります。

そうすると、誤解が減りますのでチームとしてもまとまりやすく、関係性構築にも大きなプラスに働きますし、良い効果が積みあがっていきます。

所長
所長

基本知識は知っているだけでも力は向上しますが、

やはり応用できるようになって初めて戦う武器となるものです。

基本知識を基本知識のままとせず、実践に活用する方法を学び

経験することが大切です。