“KPI”とは
みなさんは、”KPI”ってご存知でしょうか?
まず、KPIが何なのか?から入っていきましょう。
企業の将来像として掲げた目標、あるべき姿をゴールとしたときに、どのようなプロセスの達成がそのゴールに到達するために必要か?
と、いう判断を行うための指標がKPIです。
“KPI”の達成状況を報告するように!
って言われたけど、KPIって何ですか?
今更と言う気もして上司にも聞けません。
KPIは Key Performance Indicatorです。
それぞれの単語の頭文字を取って
ケーピーアイと読みます。
KPIは、Key Performance Indicatorの頭文字を取った略語で、日本語では重要業績評価指標と言います。そして、そのゴールがKGI。Key Goal Indicatorの頭文字を取った略語で、日本語では重要目標達成指標と言います。
また、KPIやKGIほど耳にする機会もないのですが、最終目標を達成するための要因となる鍵(キー)をKSF (Key Success Factor)や、KFS (Key Factor of Success)、CSF (Critical Success Factor)と呼びます。基本的に、どれも呼び方が違うだけですべて同じですから、好きなものを使いましょう。
要するに、KPIとは中間目標です。
年度目標をKGIとするならば、それを毎月の達成目標に落とし込んだものがKPIです。
これらKPI、KGI、KSFを使う流れ
先の説明で何となくイメージが付くかと思いますが、
- KGIを設定する
- KSFを抽出する
- KPIを設定する
- 活動を進める
- 設定したある時期でKPIに合わせて評価する
- 未達なら改善、すべてのKPIが達成できればKGIが達成
このような流れで使います。
具体的な事例を当てはめてみると
KGIを「年間の有給休暇取得率100%」としてみます。
このとき、KSFは年間20日支給される場合、有給休暇を20日すべて取得すれば100%達成ですね。そのため、管理すべき指標は取得日数とできます。
年間で20日の有給休暇を取得しようと思ったら、半期で10日、そして毎月1.67日の取得となります。
この小分けにした目標がKPIです。
KPIを達成しているか?は、毎月の有給休暇の取得がどうであったかで評価します。また、毎月という短い期間での評価はバラツキも大きいものとなります。例えば、連休がある月や稼働日の少ない月では取得率がどうしても少なくなりがちであったりすることです。
そういったバラツキを考慮して半年の期間でも見てみるなどの工夫をしつつ、最終的な目標である有給休暇の取得率100%を目指すための管理をすることが、KPI管理です。
KPI設定の注意点
KGIを達成するための要素をKSFで抽出し、それに対するプロセス指標としてのKPIを設定する上で重要なポイントがあります。
- KPIはKGI達成に重要なプロセスを抽出しなければなりません。
要するにKSFですが、このKSFが実際にはKGI達成に関係ない要素を抽出してしまったり、影響度の小さい要素を多く抽出してしまうことで、KGI達成が困難になります。
パレート図を使ったABC分析のような手法を使い、最重点要素を抽出するなどして、最小限の投資でゴールできるような活動とすることが望ましく、そのためにもプロセスの抽出がとても大切になります。 - KPIは数字で判断できるようにしなければなりません。
「量」、「質」、「時間」、「コスト」といった比較が容易にできる基準を設定し、それに対してアクションの結果が、数値的にどうだったかを判断できるようにすることです。
だれが見ても同じような判断ができる状態とすることにより、チームの改善のベクトルが合い、活動にブレやズレが抑えられ、効率的な活動を推進することができます。 - KPIの共有をしなければなりません。
十分に機能していないチームほど、当初立てた目標値を把握できておらず、足元ばかりを見た活動になりがちです。足元ばかり見て進み、顔を上げたら全然違うところにいたという状況はムダが多くなります。KPIはチームが見える場所に掲示するなどして、常に把握できる状況を作ることがとても大切になります。
まとめ
なるほど通期目標などを達成するために活動が順調に
進められているかを毎月確認するようなことですね。
そうです。
それほど難しく考えず、最終目標を達成するには、
この時点ではこれくらいできていないとだめだよね。
そのような感じで考えれば大丈夫です。
このKPIの考え方ですが、担当者における業務の遂行であれ、課長さんのように小規模組織の活動であれ、会社方針であれ同じ流れで考えることができます。
会社規模であっても、KGIが会社の目指す将来像、目標を指し、それを達成するためのプロセス指標がKPIです。それを毎月の部門長たちの報告を受けて、変な方向に進んでいないな、進捗は順調だなと確認するのです。
ですから、この考え方をきちんと把握しておくことは、どのような規模でも、役職の違いでも、仕事の違いでも重要になります。そして、そのKPIに基づいて管理し道筋を外さない方法がPDCAサイクルになります。PDCAサイクルとKPIはとても密接な関係にありますので、一緒に覚えることをおすすめします。
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