令和3年度の私の再現答案と得点開示結果を公開します。
他の方の再現答案などとも見比べてみて、得点につながるキーワードの抽出などに利用いただけたら幸いです。
事例Ⅳ
得点結果
70点
再現答案
再現答案の精度は9割以上と思います。計算過程も残して問題用紙で計算しており、当日帰宅の電車の中で再現答案の整理したので記憶も新しく、ほぼ再現できていると思います。
第1問
事例Ⅳは問題文が長すぎるので、割愛します。
【解答】
(設問1)
(a) | (b) | |
① | 売上高総利益率 | 27.78% |
② | 棚卸資産回転率 | 25.79回 |
③ | 売上高営業利益率 | 0.32% |
④ | 自己資本比率 | 19.85% |
え?4つ?
収益性、効率性、安全性で3つじゃなくて4つ?
開始早々パニックでした。
経営分析を行ったところ、販管費が高いために営業利益率から先の収益性が悪い状況があったこと。効率性はおおむね勝ち、安全性は負けだったので、収益性を二つに分けました。
予備校の模範解答は色々と意見が割れてましたが、私はこれが正解だったと思います。
(設問2)
【解答】
売上原価と営業外収益は良いが販管費が高いことで最終的な収益性が低い。運転資金や投資を借入金に頼っており安全性が低い。在庫と有形固定資産投資の効率性が高い。(77字)
「財務指標から読み取れる点を」なんて記述、
今までの過去問で出たことないけど!?
与件文は無視して、財務指標から分かることだけを
書かないとだめなのかな?
設問1に続いてパニック継続です。
設問文に従い、与件文で読み取れる点については触れないようにしました。文字数も少ないですし。また例年、課題について問われていてもあまり課題っぽく書かなくても点数が入っていそうだったため、意識しないで一般的な定型文で書きました。
これが正解だったかはさっぱり分かりません。
第2問
(設問1)
【解答】
(a)22,000,000円
(b)減価償却費の差額:1,500万円
コストの差額:2,500万円
税前利益:1,000万円
1,000 x (1-30%) + 1,500 = 2,200万円
NPVは後回し!
(第3問、第4問を解いた後)時間ないし、
ちょっとでも加点もらえるようにしておくだけにしよ
(設問2)
【解答】
営業CFのNPV=2,200万円 x (0.943+0.890+0.840+0.792+0.747+0.705)=10,659万円 …➀
投資CFについて
・セルフレジの売却=800万円 x 0.943=754.4万円 …②
・セルフレジの除却損の税効果=-600万円 x 0.943=-565.8万円 …③
・セルフレジの更新額=10,000万円 x 0.840=8,400万円 …④
➀+②+③+④ー21,000 = -462.4万円
正味現在価値がマイナスのため投資すべきでない。
(設問3)
【解答】
時間切れで空欄
第3問
(設問1)
【解答】
32,143 kg
(設問2)
【解答】
(a)38,572 kg
(b)売上ー変動費ー固定費=利益 に、各条件を代入して求める。
(変動費率=1,800/6,000=0.3 変動費=1,200 x 0.3=360)
0<X≦20,000 X=25,962 …条件満たさず
20,000<X≦30,000 X=30,682 …条件満たさず
30,000<X≦40,000 X=38,572 …条件満たす
去年パニックに陥ったCVP。
今年はなんとか解けたー!
去年は、なんだか計算式を書くため公式を駆使してきれいな解答を導き出さないといけないんじゃないかと思って解けなくなってしまったので、今年は計算式のことは無視して、愚直にどんな方法でもよいから解答を導き出すことをイメージしてました。
結果、代入して求めるという方法でしたが、予備校の模範解答でもこのように解いていたので、これで良かったのだと安心しました。
第4問
(設問1)
【解答】
販売用トラックの売却に伴う固定費削減、配送を行う従業員の労務費削減による利益向上。(41字)
(設問2)
【解答】
利用顧客が限られるため。また、本業と別事業として展開しており影響が限定されるため。(41字)
設問1は、なんとか書けたけど、設問2は分からんな…
でもここで時間浪費しないように適当に書いておくか
まったく地域貢献のことが頭から飛んでしまっていました。企業価値を株主からの評価とか株価とかそういったものと思っていたような気がします。
そのため、レジを150台も保有している規模のスーパーマーケット事業があって、外食事業、ネット通販事業と肩を並べる移動販売事業?
いやいや、自分で買い物に行けない高齢者向けのサービスってあるから、他の事業と比べたらかなり規模の小さい事業だと思うけど?
と、考えて、ここでの損失を削ったところで大した影響もないだろうという方向性での解答になってしまいました。
まとめ
得点開示結果を受けて思ったことは、
- 第1問の経営分析とCVPが解けたら、あとは加点でなんとかなりそう
- 事例Ⅳも他の事例と一緒で与件文に寄り添った回答が必要
ついつい事例Ⅳは計算問題と思ってしまい、与件文が頭から飛んでしまい、とんちんかんな解答をしてしまいます。(私だけかもしれませんが…)
そのため、地域貢献によるイメージによって企業価値を保つことができるなど、一次知識の応用が利かず、ただ単純に売上構成比から見て影響が少ないといった目先の情報に引っ張られてしまった気がします。
第1問と第4問は多くの受験者が解けるため、CVPが解けるかが合否の分かれ目とも言われています。ただ、私みたいに知識問題が苦手な場合、第1問とCVPは抑えておいて、残りの加点で生き残るというのも考え方としてはありかと思います。
今回の得点開示結果でも明らかですが、第1問の経営分析とCVPができれば合格ラインだと思います。NPVは最低限みんなが解けるレベルまでとして、難しい問題が出れば多少の加点を受ける程度でも十分に戦えそうです。
そのため、事例Ⅳが苦手な方は「全知全ノウ」と「30日完成!」を何回も繰り返し繰り返し、解法をしっかりと叩き込めば、それで十分だと思います。